そうだ、滋賀に行こう♪

滋賀県に旅行?

Otsu-ko port distant view at Hama-Otsu Ngaisa park

関西に外の地域の方が観光目的で来る場合、京都・奈良・大阪・神戸あたりに行く、という人は多く聞きますが、滋賀県がおもな目的地になっているケースをあまり聞きません。

コロナ禍前である2019年の観光庁のデータによると、 観光目的の国内旅行客については延べ宿泊客数で京都府1470万人泊、大阪府1100万人泊、兵庫県730万人泊に対して、滋賀県は270万人泊程度と京都に隣接しながらその6分の1以下となっています。

外国人訪日客にいたっては、観光目的で訪問する割合は大阪府44%、京都府33%、奈良県14%に対して、滋賀県はなんと0.6%とほぼ認知されていないのではないかというレベルに留まっています。

ビジネスの宿泊需要は京都の半分以上も!

The main street from JR Otsu station seen from the lake

では滋賀県はこれらの数字が示すほどインパクトの少ない県なのかというと、人口や県別総生産も人口も京都の半分以上あり、実際、観光以外の国内客の延べ宿泊数となると190万人泊と京都の380万人泊にたいしてこれも半分強もあり、経済的なプレゼンスは小さくなさそうです。

そして、そもそも中世から近代にかけて大坂商人、伊勢商人と並ぶ日本三大商人の一つである近江商人を生み出した地でもあり、高島屋、伊藤忠、西武鉄道/グループなどこの地の流れをくむ大企業が数多く存在します。

ところが観光となると、近隣に京都、奈良、大阪、神戸という観光資源も豊富で知名度もある錚々たるスポットが連なっているため忘れられがちなのかもしれませんが、私はもこの滋賀県が東京に隣接してすぐ行けるような場所にあったら相当ブレークしているのではないかといつも考えます。

京都市内から20分で行ける”海”♪

Michigan Cruise boat and Biwako-ohashi bridge distant view

京都市には海がない、京都府にはあるが北部の日本海は車でも2時間近くと少々遠いですが、実は京都市内中心部、たとえば市役所前から地下鉄乗れば乗り換えなしで20分ちょっとで古来「びわの海」と言われた琵琶湖に到着。湖水浴、マリンスポーツ、クルージング、湖の幸も楽しむことができ、関西中心部の人にとっては実は一番近い”海”の役割を果たすのがこの琵琶湖。

実際の海でも海岸に立っても水平線はせいぜい5km程度先までしか見えませんので、場所によって対岸まで10~20kmもある琵琶湖の湖岸から眺める風景海岸から眺めるのと同じです。もちろん、対岸に家やビルがあればそれは見えますが、海辺の湾だと思えばやはり海岸の光景です。

琵琶湖畔は交通至便な観光地

京都、大阪、神戸のように新幹線のぞみは県内に停車しませんが、京都からはJRで10分の大津駅から湖岸の公園まで15分で歩けたり、ひかりやこだまで米原駅を利用すればそこが長浜や彦根への入り口になります。

ちなみに、京都の二条城には天守閣が現存せず、大阪城の天守閣も昭和に入って再建されたものですが、彦根城は現存12天守(江戸時代以前から残されている天守閣)のひとつで、しかも姫路城とともに東海道・山陽新幹線沿いにあり訪問しやすい現存12天守です。

また、湖岸の全周がJR新快速という特急並みのスピードでかつ特急を大幅に上回る運転本数で京都、大阪、神戸や姫路方面とも直通で結ばれていて、考えようによっては大阪南部や奈良市に行くよりも手軽に到達することができます。

近江国は古来から国内交通の要衝

湖岸の交通が発達している理由は、地理的に本州の東西を結ぶ細く括れた部分であるため、歴史上、政治、軍事、経済など多くの点で、1000年以上も東西の結節点になっていたという事実をそのまま受け継いでいるからでしょう。

鉄道や自動車がない時代は、琵琶湖自体もその本州のハブに広がる縦横無尽に往来できる交通インフラそのもので、それが現在の鉄道網や道路網に置き換わったともいえるでしょう。そして一部が観光船としていまも湖上を往来しています。

さらに、長浜から敦賀に向かう琵琶湖東岸は日露戦争後の明治44年には東京から欧州に向かう欧亜国際連絡列車(新橋=東京~敦賀港駅~ウラジオストク~シベリア鉄道~ヨーロッパ)のルートという今でいう国際線の一部という役割も担っていた時期があります。

実際、この区間の鉄道は、人口が集中する新橋~横浜間、京阪神間、などについで国内で5番目に開通されるほど、明治維新政府の国家戦略と密接に関わる最重要区間でした。(明治2年の鉄道建設の廟議決定では、東京~京都の幹線、東京~横浜、京都~神戸、琵琶湖畔~敦賀の4線が指定)

また、本州のくびれた部分にあるということは日本海が近い、ということでもあり、古来から若狭地域の海産物を京都に運ぶルート(鯖街道)のいくつかは琵琶湖西岸や滋賀県西部を通過していました。このように本州の東西を結ぶのみならず、南北に日本海と関西中心部をつなぐ役割も滋賀県は果たしてきました。

国内でも有数のお寺が多い県

寺院数の都道府県別ランキングでも、1位愛知県、2位大阪府、3位兵庫県についで、5位の京都府をおさえて4位は滋賀県となっていて(平成28年度版宗教年間データ)、お寺をゆっくり見て回るなら滋賀県を選択肢に入れるのも一案です。

比叡山の延暦寺が有名ですが、松尾芭蕉が何度も訪れた石山寺、天智・天武・持統天皇の三帝の産湯井戸もある三井寺などは、大津周辺で京阪電車で気軽に行けますので京都からの日帰りでもお薦めです。

近江国、通過だけではもったいない

現在は名古屋や東京方面や北陸方面に向かう際にも通過してしまいがちな滋賀県ですが、このように琵琶湖周辺は歴史上大部分の期間は先進的かつ重要なエリアで、琵琶湖の水や自然などに関するものだけでなく、歴史的・文化的な魅力も多く残されています。京都観光を1週間する機会があるのでしたら、1~2日は滋賀県で過ごしてもよいのではないでしょうか?

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